土地(不動産)の相続と節税

路線価

土地の評価額でたまに耳にする路線価ってなんでしょう。

路線価とは全国の主要な市街地の道路(路線)の価格で、国税庁が示す金額です。 それぞれの土地ではなく主な道路のみになりますが、周辺の不動産価格の参考に なるので意義のある値段といえるでしょう。 贈与税や相続税ではこの路線価で土地の評価をするので、売買はしないけど不動産 を相続するつもりの人には関わりの深い評価額になります。 固定資産税評価額とは違い毎年評価をするのですが、その日時は1月1日になり 価格が公表されるのは夏ごろになります。 毎年行える理由は全ての土地を対象にしていないからで、主要な道路に限定して いるから調査もそう人手がかからないからでしょう。 日本中の道路全てを評価するのなら毎年では調査員も過労で倒れてしまうかも しれませんし、そこまでやる必要もないのでこのようなシステムなのでしょう。 現在の日本にどれほどの道路があるのか知りませんし、東京都や愛知県などの 都道府県単位でも把握できませんが、きっとたくさんの道が張り巡らされている と思うので、その全てを網羅するような調査は現実的ではありません。 自分の暮らす町の道路を踏破するだけでも相当根気のいる作業になりそうですし、 主要な道路限定で路線価を決めるのも仕方の無いことだと思います。 では路線価の付いていない土地はどうするのでしょうか。 少なくはなさそうなそんな土地の場合、固定資産税評価額を使った倍率方式で その土地の評価額を算出することになります。 まずは対象になる土地の固定資産税評価額を調べますが、これをそのまま相続税 や贈与税の評価額にすることはありません。 固定資産税評価額は路線価よりも低い額になっているため、未加工のまま使用 するのは公平ではなくなってしまうからです。 この土地は路線価で、この土地は固定資産税評価額で、と統一せずに税額を算出 するのは納税者に対してフェアではないのです。 そこで路線価と同じ水準になるように固定資産税評価額を何倍かにした価格を 評価額にする倍率方式が採用されています。 これなら主な路線とされておらず路線価にない土地でも、それに近い金額で評価 されるので相続する立場の人も納得してくれるでしょう。 なにも全ての道路を評価せずとも工夫すれば対処することも容易いのです。 仮に本州を横断する道路の全てを残らず評価しようとしたら、その人は真っ黒に 日焼けをしてしまうでしょうし靴の踵も相当磨り減ってしまいます。 夏にはシャツが汗で肌に張り付くかもしれませんし、冬には風邪をひいて数日は 有給休暇を使って自宅で安静にしていなさいと医師に言われるかもしれません。 暖かな春ならきっと田舎道を楽しい気分で口笛を吹きながら、タンポポを摘んだり 道草しながら道路を眺めることもできそうですが、年間を通して辛いことの方が 多くなると予想されます。 それを乗り越えられるタフな職員ばかりではありませんし、舗装もされていない 山道までも調査するとなると迷子になったり遭難する危険も出てきます。 今でこそ携帯電話も普及しており道に迷った人でも助かる見込みはありますが、 何十年も昔は灯りもないような山道で迷子になったら生還できる可能性は100% ではなかったので、迂闊に調査することもできなかったのです。 運がよければ公衆電話を発見することもあったでしょうがそれすら見かけない ような山奥にも道は続いており、地元の人間も足を踏み入れないような険しい道 だってあちこちに何本も延びています。 なので路線価が全ての道路をカバーすることはありませんでしたし、これからも そんな時代はやってこないでしょう。 ですが倍率方式がある限り評価不能な土地はないので困ることはありません。